出口から考えてみる視点

代表ブログの新カテゴリーとして「日々のつぶやき」を加えました。
軽い感じでちょっとした小ネタやアイディア、実務上のテクニックなどを
ゆるくアップして行こうと思います。

先日の相続法改正講習会で司法書士の講師の先生が

「遺産分割協議書はオーダーメイド。事例によって文面はケースバイケース
ただ、司法書士として登記の際に添付する遺産分割協議書は不動産のみ記載してます」

とおっしゃっていました。

なぜ、不動産のみ記載した遺産分割協議書をわざわざ用意して相続登記するんだろうと
行政書士の自分は思うわけです。

その根拠は法務局(登記所)に添付書類として出された遺産分割協議書は、
利害関係人の請求によって閲覧されるおそれがあるので、
余計な情報をあえて記載しない…だそうです。

なるほど!と自分は目から鱗が落ちる…そういう感覚を覚えました。

登記という出口から考えて遺産分割協議書を検討すると…
網羅的にすべての財産をしっかり記載し、その財産の相続先をしっかり記載する
そういう遺産分割協議書は確かにToo muchですね。

相続税の申告が必要な場面では相続税の申告に合わせた遺産分割協議書が必要になります。

法律的には相続財産に含まない(法律的に考える必要がない)けど
相続人・被相続人にとっては大事なもの(お墓・仏壇・形見など)は
しっかり記載する必要が出てきます。

行政書士の業務に絡めると金融機関で預貯金口座の解約(預貯金の引き出し)業務でも
この発想が使えそうです。
金融機関に顧客の情報(相続財産すべての情報)を提供する必要はありませんね。
したがってあえて金融機関が求める金融資産に関するモノのみを記載した
金融機関向けの預貯金口座解約用の遺産分割協議書を作成する…
または金融機関へ遺産分割協議書を提出しないカタチでの
預貯金口座の解約手続きを選択する…

金融機関を警戒して(笑)そこまでやる必要はあるのかは置いておいて
法律家だからこそできるキメ細やかな実務上のテクニックになります。

「出口から考えて何が必要なのか?」

という発想や視点はいろいろな場面で使える頭の使い方です。

オーダーメイドのモノである以上は、
「出口とは何か?」をしっかりと検討し、
その出口に合ったモノを提供したいですね。

他の士業の先生方が当然のように心がけている実務上のテクニックも
他の士業の世界では案外分からないものです。
他の士業の先生のお話を聴くことでいろんな発見や気づきがあります。
士業だけでなく、他の業界、他の業種の方々の持っている「業界の秘伝(笑)」
教えて下さると業務に幅が出たり、深みが出てきます。

積極的にこちらから出て行かなきゃいけませんね!

 

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